概要
【募集内容】
第24回学生限定立体アートコンペ
「ART MEETS ARCHITECTURE COMPETITION(AAC)2024」の募集告知ポスター
【賞】
最優秀賞(1点)20万円
入選(7点)3万円
【審査員】
宮本 武典(キュレーター、東京藝術大学准教授)
佐々木 俊(グラフィックデザイナー)
服部 信治(主催会社 代表取締役会長兼CEO)
【スケジュール】
募集期間:2023年11月15日~2024年1月30日
審査会:2024年2月20日
【応募総数】
405作品
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【応募者集計結果】
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最優秀賞
最優秀賞
「円柱 want you」
北田 恵一
武蔵野美術大学 造形学部
視覚伝達デザイン学科 1年
審査員のコメント・総評
ポスターのブラッシュアップ
入選 ※応募順
「光+陰=立体」
長谷川 誼
東京藝術大学大学院 美術研究科 デザイン専攻
【審査員コメント】
東京スカイツリーを下から見上げたような奥行きを、繊細な陰影表現でうまく出せていますね。淡い色彩も含め、平面から立体への誘導を端正にデザインしていて、お手本のような秀作ですが、(奥行きだけでなく)ポスターの前面において人の目を瞬時に惹きつけるフックや、学生コンペですから、2024年の「いま」を感じさせるアイデアや同時代感が出せたらもっとよかった。(宮本)
「作品の光と影」
青山 一路
武蔵野美術大学 造形学部 視覚伝達デザイン学科 2年
【審査員コメント】
自分で木材を切り出して、台に置いて照明を当てて・・・と、PC画面上をマウスでカチカチしているだけじゃなくて、あれこれ試行錯誤しながら手を動かしてデザインしようとしている様子が浮かび、審査委員一同、好ましい印象を持ちました。ただ、まだアイデアもディティールも習作の段階に見えるので、これをベースにもう一歩、小さくてもグラフィックデザインとしての発明がほしかったなと思います。(宮本)
「Distortion」
坂木 宇宙
【審査員コメント】
一目見て、かっこいいポスターだなと思いました。欧文に大胆に重なったグラフィックが清々しいです。色数を極端に絞っていることや、情報要素に大きくメリハリをつけているところも巧みです。学生でありながら、どのようにレイアウトをすればポスターとしての強度が出るかを理解しているようです。「立体アートコンペティション」の告知物としての必然性がやや弱いので、空間や立体を感じさせる演出が明確に示されているとよりよいのかなと思いました。(佐々木)
「立体であそぼう」
池田 憲多朗
多摩美術大学 美術学部 グラフィックデザイン学科 2年
【審査員コメント】
アプローチの多様性を考えると上位に入ってくるのですが、受賞まで至らなかったのは、やはりターゲット設定のズレではないでしょうか。子どものキャラクターも遊具フォントも愛らしく魅力的で作者の力量は感じるのですが、今回はキッズまわり案件ではなく、学生対象の彫刻コンペなので、リアリティーがつながらなかったのは惜しかったですね。(宮本)
「創造の楽しみ」
岩田 湖春
多摩美術大学 美術学部 グラフィックデザイン学科 2年
【審査員コメント】
世の中がどんどんデジタル化していけばいくほど、世の美大生はそれに反発してアナログ偏重になるものです。毛むくじゃらのフォントは、洒落ていると同時に野生味もあり、一見大人しいけど実はそうでもない? 現代の若者たちの姿にも見え、個人的にとても好きでした。現代の彫刻家たちも大理石やブロンズといった従来の彫刻素材が帯びてしまった権威性や、台座の問題をどう考えるのか等々、常に新しい解釈やアプローチが求められるなかで仕事をしています。岩田さんはまだセンスだけでつくれてしまう段階にいる気もするので、そうしたアートなりデザインなりのアカデミックな課題についても理解が深まると、こうしたコンペでも勝ち抜けるのではないでしょうか。(宮本)
「膨らむ創造」
正井 優
東京デザインプレックス研究所
デジタルコミュニケーションデザイン総合コース
【審査員コメント】
他の応募作にはなかったシックな色調が目をひきました。文字情報の整理の仕方にも作者の工夫が見えます。中央の泡のような物体のイラストレーションが、不思議で思わず足を止めてしまいます。「膨らむ創造」というタイトルがつけられていますが、そのわりには物体が窮屈に収まってしまっている印象があり、勿体無いような気がします。もっと大胆に膨らんでいる様子が感じ取れるとより魅力的にみえたかもしれません。(佐々木)
「ドン!」
戸塚 阿生
武蔵野美術大学 造形学部 空間演出デザイン学科 3 年
【審査員コメント】
揺らいでいる謎の物体写真が、空撮で撮影した巨大な造形物にも。顕微鏡の中を覗いた極小の世界にも見えます。見る側にゆだねる解釈の広さが、このポスターに詩的な魅力を与えていると思います。作者の解説を読む限り、実際は使い込んだ鍋の写真(?)のようで、個人的な身の回りのモチーフをポスターにしちゃう遊び心がよいですね。写真表現が魅力的な分、レイアウトや文字の扱いがもう少し丁寧だとよりよいと思いました。(佐々木)