AAC2025

AAC2025 一次審査結果

AAC2025
一次審査結果

6月24日に一次審査が行われ、最終審査に進む3点と、
入選作品10点が決定いたしました。

応募総数:135点

入賞:  3点 ※一次審査通過

入選:  10点

最終審査は10月21日(火)に予定しております。

入賞AAC2025 Nominees

3点 ※応募順
  • 「緑の詩」

    劉 宇凡(りゅう うはん)

    広島市立大学大学院 芸術学部
    造形芸術専攻

    素材:漆、木、螺鈿

    受賞者コメント

    この度は名誉ある賞に選出いただき、誠に光栄に思います。
    いただいた機会を大切にし、全力を尽くして作品制作に取り組みたいと思います。

  • 「Sprouting glass moon」

    鈴木 万佑子(すずき まゆこ)

    富山ガラス造形研究所 研究科 1年

    素材:ガラス

    受賞者コメント

    この度は、このような栄えある賞を賜り大変光栄に存じます。
    貴重な機会を活かせるよう、精一杯取り組ませていただきます。

  • 「alternative 02」

    佐々木 陸(ささき りく)

    東京藝術大学大学院 美術学部 デザイン学科

    素材:石材 金属

    受賞者コメント

    この度は、名誉ある賞に選出していただき誠に有難うございます。
    今後、制作を一層精力的に進めてまいります。

入選AAC2025 Successful Competitor

10点 ※応募順
  • 「コウヤ」

    ソウ タンニ(そう たんに)

    武蔵野美術大学 造形学部 彫刻専攻 2年

    素材:白玉、石、鉄、ステンレス

    審査員コメント

    滑らかな曲線的な造形物と、住居の象徴的形態としての家を組み合わせた彫刻で、素材は石かステンレスによるというものです。鑑賞する人によってそれぞれに独自の家のイメージを膨らませることのできる可愛らしい作品になることが想像できるものでした。ただ、石やステンレスというそれなりの重量がある素材に対して、細い支柱1本で固定するという方法が作品の構造や重量に適うものであるのか、またその際に支柱が太くなってしまうと作品が持つ浮遊感が失われるのではという懸念も感じられました。こうした素材を使って浮遊感を表現しようとする際の固定方法なども、今後の展示に際して実験を重ねてもらいたいと思います。

    (木村絵理子)

  • 「流々」 

    鈴木 友梨(すずき ゆうり)

    多摩美術大学1年 美術学部
    統合デザイン学科

    素材:FRP

    審査員コメント

    鈴木さんはまだ大学1年生ですが、自分のしたいこと、見たいことがすでにしっかりと定まっていて、心地よいリズムを感じる作品だと思いました。

    (小山登美夫)

  • 「都市の狭間から」

    新井 陽太(あらい ひなた)

    富山ガラス造形研究所 研究科 1年

    素材:ガラス

    審査員コメント

    独自の技法で制作されるという素材の質感と重量感を実際に見たいと思わせる迫力がありました。熱したガラスというコントロールの難しい素材の反応や、重力に対する応答を呼び起こし、ねじ伏せんとする作者の意思が、人間と自然の関係に重なり、私たちが地球で生きていく上で抱える根源的な問いを予感させます。都市の日常にこんな異物が紛れ込んだとしたら、住人の方々の日々の背景にこの作品が潜んでいたとしたら…。想像するとワクワクしました。素材と向き合い格闘し続けた人にしか見えてこない世界があるはずなので、今後の活動に期待しています。

    (中谷ミチコ)

  • 「すみか」

    小栗 千廣(おぐり ちひろ)

    金沢美術工芸大学3年 美術工芸学部 彫刻専攻

    素材:焼き物(陶土)、ガラス

    審査員コメント

    貝を「すみか」のモニュメントとして提示すると同時に、そのものが山や洞窟、滝や泉を抱えて帰り着く場所を暗示しています。荒々しく力強い陶のテクスチャーが豊かな景色のイメージを形作っており、見どころの多い手の込んだ造形性を予感させるリアリティーのあるプランでした。パブリックな場で毎日目にするには表象的すぎる可能性はありますが、何より作者のプランデッサンの熱量とチャレンジ精神に感銘を受けました。

    (中谷ミチコ)

  • 「群青」

    高橋 呼春(たかはし こはる)

    石川県立輪島漆芸技術研修所2年 普通科
    きゅう漆専攻

    素材:麻布、漆

    審査員コメント

    水と薄いゴムの力を利用して作られた立方体を型取りした形に漆を塗り重ね、鏡面まで研磨する事でミニマムでありつつも唯一のモノである事に対するこだわりを感じます。水を立方体に留めようとはちきれんばかりのゴムの緊張感を普遍に変化させようという作者の試みには、「柔らかい」と「硬い」が複雑に入り組んでいます。目の前にあったらきっと触りたくなると思いました。マンションに住む人たちが群青の立方体に何を見出すか。軽やかながらも強い存在感を醸し出すのではないだろうかという期待を込めて選出しました。

    (中谷ミチコ)

  • 「舞い」

    飯野 忠郎(いいの あつろう)

    多摩美術大学大学院 美術学部
    彫刻専攻

    素材:石

    審査員コメント

    飯野さんは、川、亀、桜というまったく異なる3つの要素を、一つのシーンとして彫刻にまとめるという大胆なアイデアを提案されています。それがとても魅力的です。

    (小山登美夫)

  • 「想い想われ」

    馬 瑜蔚(ま ゆい)

    京都市立芸術大学大学院 美術研究科
    陶磁器専攻

    素材:陶磁器

    審査員コメント

    馬さんはこれまでも、自然につながるようなとても繊細な形や色を丁寧に、自分の作品として表現してきました。 今回の提案作品も、とても透明感のある爽やかな作品で、日々見る人に楽しみを与えるものになると思いました。

    (小山登美夫)

  • 「AETHER BLUE」

    相園 顕(あいぞの けん)

    富山ガラス造形研究所 造形科 2年

    素材:ガラス

    審査員コメント

    相園さんの今回の作品は、とてもダイナミックでリズミカルな魅力があります。ただ、パブリックな場所には少し壊れやすいかもしれません。そこが面白い点でもあるのかもしれませんが。

    (小山登美夫)

  • 「雫」

    北川 さとこ(きたがわ さとこ)

    大阪芸術大学大学院 芸術研究科博士課程前期
    芸術制作ガラス工芸専攻

    素材:ガラス

    審査員コメント

    目黒区の柿の木坂の地名に触発されて、ガラスで瑞々しい木の葉を作ろうとするもので、作品のイメージがリアルに想像できる素敵なプランでした。ただ壁一面に1枚ずつの木の葉を固定した時に透けるガラスと固定用金具がどのような関係で視界に入るのかといった点での仕上がりの懸念はあるように思いました。ぜひ実験を重ねて透明感のあるインスタレーションを実現できるようになってもらいたいです。

    (木村絵理子)

  • 「ひかりの座」

    髙野 桜蘭(たかの さら)

    武蔵野美術大学大学院 造形研究科
    美術専攻彫刻コース

    素材:小松石、ガラス

    審査員コメント

    石とガラスという自然の素材感を活かして、有機的かつ幾何学的な印象の造形を生み出そうとする作品で、とても意欲的なプランに映りました。一方で、エントランスの正面性ある空間に合わせて奥行きを薄くレリーフ的な造形として計画されている点に彫刻としての重量感が弱くなるようにも感じられました。石が持つ物質感や立体的な造形物としての強度を意識しながら制作して欲しいと思います。

    (木村絵理子)