AAC2024
6月21日に一次審査が行われ、最終審査に進む3点と、
入選作品8点が決定いたしました。
応募総数:122点
入賞: 3点 ※一次審査通過
入選: 8点
最終審査は10月4日(金)に予定しております。
大阪芸術大学大学院 芸術制作
工芸領域ガラス工芸専攻
東京藝術大学大学院 美術研究科
工芸専攻 研究生
この度は名誉ある賞に選んでいただき、誠にに光栄です。
今回は2回目の入賞になるので、前回よりも良い作品になるよう努力してまいります。
富山ガラス造形研究所 研究科 2年
この度は、賞に選出いただき誠にありがとうございます。身に余る光栄です。
いただいた機会を活かし、全力で取り組ませていただきます。
富山ガラス造形研究所 造形科 2年
空に浮かぶ星々や海の島々など、その時々の見るひとの気分で印象が変わるような作品の構成は、日々ここを通る人たちと長い年月関係を結ぶことになるエントランスの作品としてふさわしい。透明でありながら人々の視線を惹きつけるガラスと、強い存在感を持ちながらも路傍の存在として扱われる石を反転させるという、視覚にまつわるコンセプトの面白さもさることながら、この二つを組み合わせた、見飽きることのない質感の魅力が印象に残る優れた作品だと感じた。
(藪前知子)
東京藝術大学大学院 美術研究科
工芸専攻 研究生
船でもあり、島でもあり、波でもあるという複数の隠喩を引き寄せつつ、集合と離散といった複数の動きも感じることのできる、通り道であるエントランスという場所にふさわしい豊かな作品。寄木細工という高度に人工的な素材が、自然にそのまま存在していたかのように見える技術の高さも評価したい。繊細な作品ゆえに、半恒久的な設置という今回の条件に合うかどうかが議論されたが、作品の良さには疑いのないものがあった。
(藪前知子)
多摩美術大学大学院 美術研究科
工芸専攻ガラス研究領域
ガラスとアルミ箔を窯に入れ、粘度の高い溶岩の生成を参考にし、フォルムも生成過程で現れる現象性や物質感との親和性を感じさせることができる。新井自身が発明した技法は地球の火成プロセスを示唆し、一見自然物に感じさせる作品は非常によく抑制されたものである。長く眺めていても飽きる事なく、ミニマルな空間には相性もよく、興味深い作品である。
(三沢厚彦)
富山ガラス造形研究所 造形科 1年
コンクリート、ガラス、金属という一般的な建築と共通する材料を使うというところにまず興味を持った。材料は同じではあっても、加工や組み合わせ方などの技法が建築とはまったく異なるところがまた楽しいし、当然、法令などの制約を受けずに作れることに期待も高まる。そんな無機質な材料で作られるのが、生命のエネルギーがあふれる樹木というのもいい。樹木は花を咲かせ、実を結び、それを動物たちに与え、動物たちは種子を遠くに運んだりし、お互いの繁栄に尽くすことになる。現代の集合住宅の公共スペースにふさわしい発想だと感じた。
(鈴木芳雄)
京都市立芸術大学大学院 美術研究科
陶磁器専攻
内と外、人工と自然のあわいであり、そこに風が通るようなイメージを作り出すという、エントランスという空間の特性を象徴するようなコンセプトが、本プロジェクトの目的に大いに適っていると感じた。また、人間の皮膚を覆うような柔らかさを感じさせる繊細なレースをガラスで作り、幾重にも重ねるテクニックも確かなもので、フラジャイルな感性を、恒久設置として実現するという挑戦も強く印象に残った。
(藪前知子)
武蔵野美術大学大学院 造形研究科
美術専攻彫刻コース
人工物としての30ミリのコンバネをさらに組み換え、外見は縦軸と横軸の強いミニマルな形態に、斜め45度に近い角度で積層され構成された意匠は滝の水が上から下に落下し、あるいは下から上に上昇し続けている状態を抽象化したものだろう。横から見ると積層された塩化ビニールのシートが光を受けて透過性のある濃いブルーのラインが上から下まで貫く。タイルやガラスなど建築的な素材が多用された建築空間において、むしろこの作品は非常に良い関係性を結ぶ可能性を感じた。
(三沢厚彦)
東京藝術大学大学院 美術研究科
素材造形専攻
平凡と思える日常も実は毎日違う。また、誰しも独りで生きているわけではなく、仔細に見ていけば、難しかったり、簡単だったりの人間関係の問題に対峙しながら、そしてそれを解決しながら日々を送っている。そうやって社会の中で自分を伸ばしたり、ときに抑えたり、融合し生きている。ガラスの断面、水平に広がる同心円の中心には社会と交信する自分がいるということか。それが垂直方向に積み重なるのが人生というものか。時間そのものは流れていくが、人がそれぞれ過ごした年月は流れるものではなく積み重なるものだと思いたい。
(鈴木芳雄)
秋田公立美術大学大学院 複合芸術研究科 2年
円形に切り取った大理石を薄いレンズ状に削り、表面は滑らかになるまでみがかれているのだろう。光の透過性がある大理石を薄く扱うことにより、ガラスや他の素材では得られない光の移り変わりよる透過過程を感じられる。両サイドに二本の黒御影石の支持体があり、この存在感の強さも、上手く連動してモニュメントとしての役割を担っているのだろう。ただ、全てにおいてシンメトリックで正体の構成であり、今回の様なミニマルな空間では少しバランスの差異も取り込んでも良いように思った。
(三沢厚彦)
受賞者コメント
この度は名誉ある賞に選出していただき、誠にありがとうございます。
最後まで全力を尽くし、制作を行いたいと思います。